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アトピー性皮膚炎など肌トラブルがある体質の妊活・不妊症と漢方薬
2025.05.29

アトピー性皮膚炎など肌トラブルがある体質の妊活・不妊症と漢方薬
長年、妊活や不妊症のご相談に寄り添う中で、アトピー性皮膚炎をはじめとする肌トラブルに悩む方は少なくはないです。
「アトピーがあると、もしかして妊娠しにくいのでは?」
そうした不安から相談に来られる方もいます。
アトピー性皮膚炎と不妊症。
一見すると全く別の問題に思えるこれらが、実は漢方的な見方をすれば原因が繋がっているという事もあります。
今回はアトピー性皮膚炎など肌トラブルがある体質の妊活・不妊症と漢方薬について少し書いておきます。
中医学の考え「血(けつ)の不足」という体質
中医学の視点から見ると、アトピー性皮膚炎と不妊症には、根本的な原因が共通している場合があります。
その一つとして、私が多くのケースを経験してきた中で最も多く見られるのが、「血(けつ)の不足」という体質です。
「血」とは、中医学において全身に栄養を運び、体を潤す大切な要素と考えられています。
この「血」が不足すると、皮膚は栄養を十分に受け取れなくなり、バリア機能が低下して肌荒れを引き起こしやすくなります。
これがアトピー性皮膚炎の一因となる場合があります。
そして同時に、この「血の不足」は、質の良い卵子を育むことや、赤ちゃんが安心して育つための良好な子宮環境を整えることを妨げ、結果的に不妊傾向につながることも少なくありません。
妊活と肌トラブル、漢方薬の難しさ
血の不足体質は、本来であれば「血」を補うことを優先して体質改善を図ります。
しかし、アトピー性皮膚炎のような肌トラブルを抱えている場合、使用が難しい漢方薬が存在する事もあります。
反対に、肌トラブルには有効な漢方薬が、妊活にはあまり適さないというケースもあります。
妊活中の漢方薬といのは少し難しい事もあり、慎重に考える必要があります。
妊娠・出産は体の「リセット」
中医学には「妊娠出産を体のリセット」と捉える非常に興味深い考え方があります。
実際に、妊娠出産を機に長年のアトピー性皮膚炎が落ち着いたという方も多くいらっしゃいます。
漢方の知識で大切なのはご自身の体質を知る事です。
妊活をきっかけにご自身の体質を知り、体質改善に取り組むことは、妊娠への近道となるだけでなく、長年の肌悩みの改善にも繋がる可能性がありますよ。