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春のストレスと妊活・不妊症の関係性〜漢方的アプローチから考える〜
2025.04.23

妊活や不妊治療において、「ストレスは大敵」とよく言われます。
自律神経やホルモンバランスに影響を与え、心身にさまざまな不調を引き起こす原因となるからです。
実は漢方の世界でも、「春のストレス」には特に注意すべきだとされています。
春は“気”が乱れやすい季節
春は、進学・就職・転勤など、新生活が始まる時期です。
期待と不安が入り混じるこの季節は、知らず知らずのうちにストレスが溜まりやすく、漢方的には“気”の巡りが滞りやすい季節とされています。
この“気”の巡りが悪くなると、同時に“血”の巡りも悪くなるともされています。
気と血は、体の中を一緒に巡っているため、どちらかが滞るともう一方にも影響を及ぼすのです。
結果として、血の巡りが悪くなり、「瘀血(おけつ)」と呼ばれる状態になる事もあります。
これは血の質や流れが悪くなっている状態は、妊娠しづらい体質の一因となってしまいます。
気血の流れを整理する事が妊娠しやすい体質へとつながります。
妊活に必要な“気血”を整えるには
妊娠しやすい体づくりには、“気血”が質よく、心地よく巡っていることが大切です。気の巡りを整えるために、以下のようなポイントを意識してみてください。
■ 食事で気を巡らせる
春は香りの良い食材を意識的に取り入れましょう。三つ葉や春菊、せりなどの香味野菜には、気の巡りを良くする働きがあるとされています。
■ 体を冷やさない
春は日中と朝晩の気温差が激しく、内側が冷えやすくなります。冷えは気血の巡りを妨げる大きな要因です。体温より低い飲食物は控え、温かいものを選ぶようにしましょう。
■ 漢方薬の力を借りる
冷えや血虚(血の不足)を感じている方には、血を補い、気を巡らせる漢方薬の服用もおすすめです。また、必要に応じて瘀血を取り去る漢方薬の服用などもおすすめです。
■ 適度な運動で巡りを促す
ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で体を動かすことも、気血の巡りを良くする効果があります。
春は心と体のバランスを整えるチャンス
春は本来、芽吹きの季節であり、心も体も前向きになれるタイミングです。
しかし一方で、人によってはストレスや冷え、不調が出やすい季節でもあります。
妊活や不妊症においても、春の過ごし方が体の状態に影響を与えることがあります。
心地よく過ごすための工夫を取り入れながら、気血の巡りを整えていきましょう。
小さなことの積み重ねが、未来の大きな一歩につながるかもしれません。